人生の時間を価値あるものに変える「いきがい」の真意:株式会社いーキャリサポート 柴田郁夫氏が示す「IKIGAI」

生きる意味を問う現代:私たちにとっての「生きがい」とは

精神医学者であり心理学者であるヴィクトール・フランクル氏は、かつて次のような言葉を残しました。

「人間が人生の意味は何かと問う前に、人生のほうが人間に対し問いを発してきている。だから人間は、本当は、生きる意味を問い求める必要などないのである。人間は、人生から問われている存在である。」

フランクル氏はこの言葉において、人間が生きる意味を自ら探し求めるのではなく、日々の具体的な出来事を通して人生から投げかけられる問いに対し、自らの行動と態度で答えていくことの重要性を説いています。過酷な強制収容所での体験を通じてたどり着いたこの哲学は、平穏な日常を生きる私たちにとっても、深く突き刺さる真理ではないでしょうか。

物質的な豊かさを手に入れ、社会的な地位や家庭という基盤を築き上げた後、多くの人がふと立ち止まる瞬間があります。これからの時間を、どのように意味のあるものにしていくべきか。愛する家族や大切な人たちと共に過ごす時間を、どのように価値あるものへと昇華させていくか。目の前には無数の選択肢が広がっているにもかかわらず、その自由さゆえに心が迷路に迷い込んだかのような感覚を抱く人も少なくありません。

本記事では、この根源的な問いに対する一つの明確な答えとしての「生きがい(IKIGAI)」を探求します。生きがいとは、決して一部の特別な人だけが手にする成功や、大層な社会的貢献のことではありません。それは、自らの選択によって日々の出来事に意味を見出し、他者との関係性の中でその人自身が輝きを放つ状態を指します。

その具体的な体現者として、株式会社いーキャリサポート(旧・株式会社志木サテライトオフィス・ビジネスセンター)の代表取締役社長である柴田郁夫氏の軌跡を紐解いていきます。同社は、国家資格キャリアコンサルタントの養成をはじめ、多様なキャリア支援事業を展開していますが、それは単なる事業活動の域を超えています。柴田氏自身の人生の歩みと、そこから生み出された「働くを輝くに」という理念は、現代社会において私たちがどのように「IKIGAI」を見出し、体現していくのかという問いに対する、鮮やかな解答となっているのです。

この記事を読み進めることで、読者の皆様が抱える違和感や問いが少しずつ紐解かれ、ご自身の内面にある大切な価値観に触れることができると信じております。

人生の時間を価値あるものに変える「いきがい」の真意

古代ローマの哲学者セネカ氏は、その著書『人生の短さについて』の中で、次のように語っています。

「人間は時間がないとこぼしながら、時間が無限にあるかのように振る舞う」

セネカ氏は、人々がお金や財産には執着する一方で、二度と取り戻すことのできない「時間」という最も尊い資源を無自覚に浪費している矛盾を厳しく指摘しました。人生は短いのではなく、私たちがそれを無意味に費やしているから短く感じるのだというこの洞察は、現代を生きる私たちにもそのまま当てはまります。

多くの人は、「生きがい」という言葉に対して、無意識のうちに重い呪縛を背負っています。それは、「常に生産的でなければならない」「社会の役に立つ立派なものでなければならない」といった思い込みです。このような価値観は、私たちが幼い頃から社会生活を送る中で、知らず知らずのうちに刷り込まれてきたものかもしれません。しかし、この「特別な何かを成し遂げなければならない」という錯覚こそが、私たちの心を縛り付け、日々の何気ない喜びから目を背けさせている原因となっているのではないでしょうか。

人生を一つの壮大な物語とするならば、私たちは皆、自らの手でその空白のページを埋めていく「著者」であるはずです。しかし、現代を生きる多くの人々は、すでに誰かが書き上げた成功者の物語や、社会が「正解」として提示する筋書きをそのままトレースすることに必死になっています。周囲の期待に応えようとするあまり、自分自身の言葉を失い、物語を綴る手が止まってしまうのです。

「いきがい」とは、物語が完結した時の華やかさや、その内容が他者からどれほど称賛されるかによって決まるものではありません。どのような言葉を選び、どのような一歩を書き記していくかという、その「選択と行動」のプロセス自体に意味を見出すことです。

数字としての生産性や、最短距離を行く効率といった指標を一度手放し、ただ目の前にある「今」という瞬間に深く心を傾けること。セネカ氏が警鐘を鳴らしたように、時間をあたかも無限に供給される資源であるかのように浪費するのではなく、今この瞬間という「時間資産」を自らの意思でかけがえのない価値へと変えていく主体的な姿勢。それこそが、本当の意味での「IKIGAI」へと繋がっていくのです。

成功の先にある「IKIGAI」の本質

世間一般では、経済的な豊かさや地位の名誉を得ることが成功であり、それこそが生きがいであると捉えられがちです。しかし、果たして本当にそうでしょうか。成功の頂を極めたはずの人が、心に虚無感を抱え、生きる意味を見失ってしまうという話は珍しくありません。成功と生きがいは、決してイコールではないのです。

ここで、株式会社いーキャリサポートの柴田郁夫氏の姿勢を通じて、「IKIGAI」の本質を探ってみます。柴田氏は、国家資格キャリアコンサルタントの養成や、キャリア・オアシスといった支援事業を数多く手がけています。氏らの理念は「働くを輝くに~世界中の働く人を幸せにする仕組みを創る」というものです。

この理念が意味するのは、単に良い就職先を見つけることや、収入を増やすことではありません。柴田氏が目指しているのは、その人自身が自らの人生の主役となり、納得して選択を行えるようになることです。

氏らの日常的な支援の風景を思い浮かべてみます。オンラインの画面越しに全国から集う受講生たち。そこでは、単なる知識の伝達ではなく、「傾聴」という深いコミュニケーションが行われています。受講生が自身の人生の役割を円グラフで表す「ライフ・レインボー」のワークに取り組むとき、彼らは自分自身が親であり、子どもであり、職業人であるという複数の顔を持っていることを客観的に見つめ直します。

柴田氏にとってのIKIGAIは、こうした相談者や受講生との一対一の対話の中に存在していると推察されます。目の前の人が自分自身の価値観に気づき、迷いを断ち切って新たな一歩を踏み出す瞬間に立ち会うこと。その人の内面にある小さな光が輝き始めるのを見守ること。社会的に見れば何気ないその瞬間の積み重ねこそが、柴田氏の心を深く満たし、氏自身の「生きがい」となっているのではないでしょうか。IKIGAIは、巨大な業績や派手な称賛の中にあるのではなく、こうした日々のささやかな、しかし確かな他者との関係性の中に息づいているのです。

選ぶ力を育む場所:株式会社いーキャリサポートの存在意義

現代は、かつてないほど多様な選択肢に溢れた時代です。転職市場は活況を呈し、副業や独立といった働き方も一般的になりました。誰もが自分の好きなように人生をデザインできる自由を手に入れたかのように見えます。

しかし、その自由は同時に大きな迷いを生み出しました。「何を選べばよいかわからない」「自分の決断に自信が持てない」と立ち尽くす人々が増加しています。選択肢が増えたからこそ、自らの意思で選び取る力が必要とされているにもかかわらず、その方法を知らない人が多いのです。

株式会社いーキャリサポートは、まさにこの現代特有の課題に対する明確な回答として存在しています。同社の中心的な事業である「国家資格キャリアコンサルタント養成講習」は、単なる資格取得の予備校ではありません。それは、相談者の迷いに寄り添い、「選ぶ力」を育むためのプロフェッショナルを育成する場です。

同社がこの事業を展開する理由は、単なるビジネス上の機会と捉えたからではないと思われます。柴田氏が長年、学生や社会人の就業支援に関わる中で、人が自らのキャリアを自分で決めることの難しさと、それができたときの計り知れない喜びを間近で見てきたからでしょう。「自分で選べる人になるための土台づくりを一緒に行う」という支援者のあり方を社会に広めることは、迷える現代人にとっての必然的な処方箋だったと言えます。

また、同社は「創業スクール」を通じて独立という選択肢を現実的なものにし、「組織キャリア開発士」の養成によって、個人だけでなく企業という組織全体を変革する取り組みも行っています。これらの多角的なアプローチはすべて、「誰もが自分のキャリアに納得し、幸せを感じられる社会」という一つの目的地に向かっています。

株式会社いーキャリサポートが提供しているのは、知識やスキルではなく、「人生の手綱を自分自身で握り直すための支援」です。だからこそ、この会社は単なる教育機関を超え、多くの人々の人生をひらく存在として、社会に深く求められ続けているのです。

柴田郁夫氏の原点:絶望から見出したキャリア支援の道

株式会社いーキャリサポートの確固たる理念は、柴田郁夫氏の平坦ではない人生の歩みから生み出されました。氏のストーリーは、私たちが逆境の中でどのように意味を見出すのかという、一つの鮮烈な実例です。

1956年、東京都に生まれた柴田氏は、早稲田大学大学院で建築工学を修めた後、31歳でシンクタンクの会社を起業しました。順調に見えたキャリアでしたが、大きな転機が訪れます。青森の大学で准教授として教鞭をとっていた50代の頃、所属していた学科そのものがなくなってしまい、大学からの収入が突如としてゼロになるという事態に直面したのです。

年齢的にも新しい道を模索するには困難が伴う時期です。経済的な不安は家庭内にも暗い影を落とし、長年連れ添った妻との関係にも亀裂が生じかけていたと言います。「自分の人生は絶望的なのではないか」と深く落ち込み、迷いの中にいた柴田氏を救ったのが、現在彼が専門としている「キャリアコンサルタント」の学びでした。

職業訓練校の運営に携わる中で、受講生の就業支援を行うためにキャリアコンサルティングのスキルを身につける必要に迫られた柴田氏。その過程で学んだ「傾聴」や「自己受容・他者受容」の哲学は、単なる仕事のスキルとしてではなく、彼自身の人生を根本から見つめ直すきっかけとなりました。

「妻は今、こういう風に考えているんだな」と、相手の気持ちをありのままに受け止めること。他者を需要するためには、まず自分自身を需要しなければならないと気づいたこと。キャリアコンサルタントとしての学びを深めることは、氏自身が抱えていた葛藤を解きほぐし、他者との関係性を温かく結び直すプロセスそのものでした。

この経験があったからこそ、柴田氏は「キャリアコンサルティングの学びが自分を助け、成長させてくれた」と語るのでしょう。絶望の中で見出したこの道が、氏にとっての「天職」となり、現在の幅広い支援活動の原動力となっています。抽象的な理論ではなく、自らの身を切るような痛みと再生の実体験が根底にあるからこそ、氏の言葉と事業は、多くの人の心に深く響く力を持っているのです。

「働くを輝くに」柴田郁夫氏が貫く「生きがい」の哲学

インド独立の父として知られるマハトマ・ガンディー氏は、次のような言葉を残しています。

「明日死ぬかのように生きよ。永遠に生きるかのように学べ」

ガンディー氏のこの言葉は、命の有限性を深く自覚しながらも、知的好奇心と成長への意欲を絶やさずに生きることの尊さを示しています。これは、学びを止めず、常に他者への支援と自己の成長を追求し続ける柴田氏の姿勢と重なります。

柴田氏は、自身の目標について「健康である限り、120歳まで働きたい」と公言しています。一般的に定年退職を迎える年齢をとうに過ぎてなお、氏が情熱を燃やし続ける理由は、「働くを輝くに」という理念が氏自身の生き方そのものになっているからです。

氏が信じているのは、すべての人が働くことを通じて幸せになれるという可能性です。現代社会において、多くの人が「自分には才能がない」「もう年齢的に遅い」といった無意識の恐れに囚われています。また、他者の期待に応えようとするあまり、自分自身の本当の欲求を押し殺してしまうという「罠」に陥っている人も少なくありません。良かれと思って周囲に合わせる行動が、かえって自分自身の「IKIGAI」を遠ざけている現実に、柴田氏は警鐘を鳴らしています。

「キャリアコンサルタントは答えを与える仕事ではない」という氏の言葉には、人間の自己決定能力に対する深い信頼が込められています。支援者はあくまで寄り添い、鏡となる存在であり、最終的に答えを導き出すのは相談者自身です。この哲学は、AIなどの最新技術をシニア世代の新たな武器として活用する取り組みにも表れています。プログラマーにはなれなくても、AIを活用して自身の経験を形にするという可能性を信じること。年齢や環境を理由に諦めるのではなく、自分自身の力で人生を切り開いていけるという信念が、すべての事業の根底を貫いています。

選択肢の提示を超えた価値:事業がもたらす影響

株式会社いーキャリサポートが展開する事業は、表面的に見れば「資格取得の支援」や「職業訓練」です。しかし、その本質的な価値は、全く別の次元にあります。同社が提供しているのは、単なるスキルの付与や選択肢の提示ではなく、個人の内面的な変容と、社会的な関係性の変革です。

キャリア・オアシスという相談プラットフォームでは、LGBTQ+の方々やシングルマザー、地方移住を考える人など、多様な背景を持つ人々が安心して相談できる環境が整えられています。「あなたはそのままでいい」と受け入れられる場があることで、相談者は自分自身を肯定し、新たな一歩を踏み出す勇気を得ます。受講生から寄せられる「自分のことを信じられるようになった」「家族との関係が良くなった」という声は、この事業が人々の人生にどれほど深い影響を与えているかを如実に物語っています。

さらに、その影響は個人にとどまりません。「組織キャリア開発士」の育成は、企業という枠組みそのものを変えようとする試みです。上司と部下の関係性を「対立」から「共創」へと導き、人が長く働きたくなるような組織文化を醸成する。個人の輝きを支えるためには、それを取り巻く環境の変革が不可欠であるという視点は、非常に本質的です。

事業活動を通じて、個人の人生が好転し、それが周囲の人間関係や属する組織へと波及していく。この波紋のような影響力の広がりこそが、株式会社いーキャリサポートの事業の真の価値構造であり、同社が社会に生み出している計り知れない変化なのです。

事業と人生の統合:柴田氏が示す「いきがい」の体現

柴田郁夫氏の軌跡を振り返ると、氏にとっての「事業」と「人生」が完全に統合されていることがわかります。氏が運営する会社は、単なる組織という枠組みを超え、氏自身の信念や「こうありたい」という願いを、現実の世界に一歩ずつ根付かせていくための大切な拠点となっています。そこでの日々の業務は、単なる作業の積み重ねではなく、氏自身の価値観をこの世界へと丁寧に差し出し、次世代へと手渡していく表現そのものなのです。

氏にとっての生きがいとは、決して遠くにあるものではありません。関わるすべての人が、働くことを通じて自らの価値に気づき、輝き始める瞬間を創り出すこと。その仕組みを考え、実行し、目の前の人々と対話を重ねること。それが氏自身の「IKIGAI」となっているのです。

この記事を読まれている皆様にも、ご自身の人生と深く結びついた価値観があるはずです。明日から大きな挑戦を始める必要はありません。今日、この記事を読み終えた5分後にできる、最も小さくて確実なアクションがあります。それは、ご自身の日常を振り返り、「自分は今、何に喜びを感じ、誰のために時間を使いたいと思っているのか」を、心の奥底で問い直してみることです。

あなたの日常に潜む「IKIGAI」の兆し

柴田氏のストーリーは、決して特別な経営者だけのものではありません。皆様が日々直面している葛藤や悩みの中にも、同じような本質が隠されています。

例えば、長年勤めた会社での役割が変わったとき。あるいは、子育てが一段落し、ふと自分自身の時間ができたとき。そうした人生の節目において感じる戸惑いは、決してネガティブなものではありません。それは、人生のほうがあなたに対して「これからはどう生きますか?」と問いを発しているサインです。

日々の何気ない会話の中で、友人の相談に乗って相手の表情が明るくなった瞬間。趣味の活動を通じて、誰かと深い共感を分かち合えた時間。そうした日常の小さな出来事の中にこそ、「IKIGAI」の兆しが潜んでいます。ご自身の知識や経験が、誰かの助けとなり、喜びに変わる。その温かい循環の中に、これからの人生を豊かにしていくためのヒントが隠されているのではないでしょうか。

自ら選び取る人生:「いきがい」の実例

株式会社いーキャリサポートと柴田郁夫氏の存在は、現代における「生きがい」の実例として、私たちに多くのことを教えてくれます。

生きがいとは、社会的な成功や他者からの評価に依存するものではありません。それは、どんな逆境にあっても自分自身を受け入れ、他者との関わりの中で自らの役割を見出し、納得して選択し続けるプロセスそのものです。

「選ぶ力」を育み、自らの手で人生の舵を取る。そして、その経験を通じて得た知恵と慈愛を、次世代や周囲の人々へと還元していく。これこそが、机上の空論ではない、現実の社会に根ざした「IKIGAI」の美しい定義と言えるでしょう。

かけがえのない時間を生きるために:あなたは何を残すか

現代経営学の発明者として知られるピーター・ドラッカー氏は、13歳のときに恩師から投げかけられ、生涯を通じて自らに問い続けたという有名な言葉があります。

「自分は何によって憶えられたいか」

ドラッカー氏はこの問いかけが、自己を刷新し、なりうる最高の自分へと向かうための魔法の問いであると語りました。この言葉は、私たちが人生の有限性を意識し、日々の行動にどのような意味を込めるのかを深く考えさせます。

私たちは皆、限りある時間の中を生きています。物質的な豊かさだけでは満たされない心の領域に、どのような意味の種を蒔き、育てていくのか。自らの「IKIGAI」を見出し、それを体現して生きることは、周囲の人々や後に続く世代への最高の贈り物となります。

What will you leave on this planet?(あなたはこの地球に何を残しますか?)

この問いを胸に抱きながら、ご自身の内なる声に耳を澄ませ、愛する人たちと共に、かけがえのない豊かな時間を紡いでいかれることを願っております。

 

【執筆:Mermaid nao(マーメイド・ナオ)】アーティスト / コラムニスト

アートを通じて命の可能性と美しさを引き出す活動を行う。国際カンファレンス「THE WING TOKYO2025」での登壇や老舗旅館「名月荘」での展示、Webメディア『プロフェッショナルの選択』掲載など実績多数。

【引用元・参考情報】

  • 人生の意義 – Wikipedia
  • 人間は時間がないとこぼしながら – AIG損保 presents 「賢者の名言」 – TOKYO FM 80.0MHz – 魚住りえ
  • アルベルト・シュバイツァーは、こう説きました。 – 人生の目的は、人の役に立つこと。 いつくしむ心で人の助けになること。 – エンパシーム
  • 自分は何によって憶えられたいか? |ブランディング専門・エイドデザイン
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